ナンジャモンジャ と ヒトツバタゴ

5月初旬。春の爽やかな風に白い花を揺らしている木がある。ナンジャモンジャこと、ヒトツバタゴである。
粗野な名前とは裏腹に実に清楚で可憐な花である。アオダモの花に似ている。ただアオダモより花の量が圧倒的に多い。ヒトツバタゴのタゴ(タゴノキ)はトネリコのことを示すらしく、コバノトネリコの別名がある、アオダモに似ることにも納得。複数の葉が集まらない、「一つ葉」のタゴという意味である。

ちなみにナンジャモンジャの名前について諸説あるらしいが、水戸光圀公(水戸黄門)が、とある場所で、「この木はなんじゃ?」と聞いたところ、その土地の人が名前を知らず「なんじゃもんじゃ」と返したことに由来するとのことである。確かにこの綺麗な花を見て、名前を知りたくなった黄門様の気持ちは良く理解できる。さらに、その無謀すぎる返答に、わずかな疑念を抱きながらも笑納して、語り継いだ黄門様を想像してしまった。名前と姿の違和感を一気に水に流してしまえるほどの器の大きな話である。

コメント