古い日本家屋で最も魅力を感じるのは縁側(以下、縁)だと思う。




山付きの庭も良いし、落ち着いた部屋も良い。ただそれらを良く仕立ててくれているのも縁の存在であり縁がやはり極上である。


大抵は折れ曲がって2面以上に面しているため、室内と屋外の境目が曖昧で明らかな外と内の一体感がある。庭屋一如(ていおくいちにょ)とはまさに縁によるもの。
縁があることで日差しが室内まで入りにくくなる。これにより夏場の温度上昇を抑えることができる。徒然草の中で吉田兼好は「家の作りやうは夏を旨とすべし」と書いている。古来よりの暑い夏を快適に過ごせることを重視して家を造るべきだという風土に根付いた思想があり、それを具現化された日本家屋となっている。
写真は熊本県玉名市天水町にある前田家別邸。夏目漱石が宿泊したという離れ。この建物が小説「草枕」のモデルとなっている。
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