虹鱒 〜ニジマス〜

渓流釣りの対象に、ヤマメ、アマゴ、イワナに加えてニジマスがいる。こちらも他の渓流魚と同じく冷水性のサケ科の魚で「虹」の名の通り光沢を帯びた魚体は背中から腹に掛けて、黄色から黄緑、赤、ピンク、シルバーのグラデーションが特徴で見た目だけでも充分に鑑賞に値する魚である。 日本を代表する景勝地である白川郷の水路をニジマスが泳いでいるなど日本人にも非常になじみ深いがれっきとした外来種であり北アメリカから明治時代に輸入されている。英名はレインボートラウトという。 北海道では多くの河川に棲息しており70〜80センチ位のものが釣り上げられている。その他の国内各地の川でも多くはないが棲息している。管理釣場や釣り堀などに居る魚もニジマスが最も多い。 放流でないニジマスは釣ったことがないが、捕食動作はヤマメに比べると遅く、口を開けても食べきれなかったりと愛らしい所はあるが、針掛かりすると勢いよく反転し、飛び跳ねたり、たぐり寄せられてもまた走り出すなどして楽しませてくれる。 管理釣り場ではキャッチアンドリリースでニジマスが度々釣られるうちにルアーに反応しにくくなる、いわゆるスレた状態にあるニジマスを手を変え品を変え様々な工夫で釣るというもので、無反応だったニジマスにスイッチが入りルアーを追う瞬間がたまらない。ヤマメが禁漁となる冬場に漁協がニジマスを放流している河川もあり多くのファンが詰めかけている。 明治期からニジマスは川に放流されているがヤマメなどの在来種との交雑が無く、遺伝的なかく乱の可能性は低いこと、輸入の目的でもあった食用として大変重要なこと、釣りの対象としても広く利用されていることから、「産業管理外来種」という扱いに分類される。人間の都合ではあるがいわゆる「善玉」外来種となっている。 最近、陸上養殖などで話題となっているトラウトサーモンはニジマスを海水で養殖したもののこと。ニジマスも小さいころは白身だが、大きくなるとサーモンピンクの身となり食味も素晴らしい。 ニジマスは才色兼備ならぬ「彩食兼備」な魚で樹木に例えると四季を通じた色合いの変化や実付きもよく味も優れたところからブルーベリーといったところではないかと思う。

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