かねてより訪れてみたかった、佐賀県唐津市厳木町(きゅうらぎまち)にある環境芸術の森。作例山の斜面に広がる約10ヘクタールの私有林である。
ここを造られた造園家の方は次男を原因不明の病気で亡くされたことを契機に食物と環境問題について考え始められ、「最終的に人間に必要なのは、きれいな空気、それを作り出すのは森である」 という考えにたどり着き、この地の山林を買い、広葉樹を植え続けて昔の森を取り戻す 取組みを始められたとのこと。「環境芸術の森」の名は人が手を加えることで森の美しさを守りたいという理念に由来する。

モミジを主体とした広葉樹の森だ。オレンジになったシダ、黄緑のコケ、低木のグリーンの鮮やかな背景がモミジの枝ぶりを引き立てている。

園路や橋、灯籠といった人の介在を肯定しながら、昔の森を目指すという姿勢に強く共感できる。

併設して大きな建屋があり、広い座敷がある。この座卓に森を映して写真を撮ることを勧められた。紅葉シーズンは大変な混雑だという。座卓が傷つかないよう撮影用の敷布が用意されていた。

石畳や東屋も丁寧に造られてあり、石も巧みに利用されている。以前は背景のようなヒノキなどが植えられた状態だったのだろう。佐賀県には他に九年庵という紅葉の名所もあるが、九年庵も環境芸術の森と同様に個人が膨大な手間ひまをかけて造った森だったと記憶している、佐賀は志が高い人物が多いリスペクトすべき土地柄だと改めて思った。
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