クヌギの落ち葉


45°を超えるような法面に生えたクヌギ。規則な並び方をしており恐らくは人の手で苗木が植えられたのだろう。
道路と川の間のほんの小さなスペースだが見るとホッとする。
根元はしっかりとコケで覆われている。このハイゴケは日向を好み、土壌を雨による侵食から守り、クヌギと巧みに共生しているようだ。3月のこの時期はたくさんの落ち葉が積もっている。クヌギは秋に枯れた葉を枝に残したままにする性質があり、これを枯凋(こちょう)性というらしい。

わずかなクヌギの木立ちだが落ち葉が大量に出ている。落ち葉の量に煩わしさを感じることはあったが、この大量の落ち葉が川に流れ込み微生物から魚、鳥に至るまでの生態系を豊かにしてくれることを想像すると頼もしくてならない。さらに他の木を時期を違えて、生物活動が活発になる春先に川に有機物を供給してくれる仕組みにも拍手を送りたい。

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