
「日本のかたち」という本。文庫本サイズだが500ページ(4センチ)ほどの厚みがある。日本古来の品物(食器、衣類、工芸品、建築物の一部など多岐に渡る)の「かたち」を紹介したモノクロの写真集である。
素材別に
紙 Paper(障子、扇、御幣、のし…)
木 Wood(建築、欄間、櫛、盆、面…)
竹 Bamboo(竹垣、茶杓、尺八、籠、傘…)
土 Cray(瓦、塗壁、陶磁器…)
繊 Fiber(畳、着物、幕、筆…)
鉄 Metal(建築金物、釜、刀、鋏…)
石 Stone(石垣、灯籠、石畳…)
と分類されている。
この前書きに日本古来の品物の「かたち」がどのような精神性を元に生まれたが記してある。
神道が日本人の精神的な土台となっていたといえる程、その影響は現代での想像を越えるほど大きいものだったのではないかと思う。
中国から入ってきた漢字を楷書から行書、草書へ変化させ、そして仮名へ変化させたことがその変成の力の代表的な一つ。 日本のかたちは不変を志向しない。この可変性こそが日本の強さのゆえんではないか、と前書きは締め括ってあった。
300を超える「かたち」について巻末で短く解説が加えてはあるものの、余計なものはなく潔さが出ている。
最後に紹介されていたものが、関守石というもので、日本庭園の飛び石等の上に置かれ、「ここから先は入ってはいけない」という意味を示すものである。
関守石で締めてあることで、鳥居をくぐった時のような程良い緊張感を持ったまま読み終えた気がした。
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