
熊本県八代市泉町にある法泉寺。氷川水系の栗木川沿いにあり、静かな渓流のあるお寺である。付近のまばらに点在する民家の数から想像するイメージより、はるかに大きい本堂の大屋根が圧巻である。
先日、釣りの際にお寺の横を通った際にお参りさせて頂いた。その時に発見したのが、本堂前の園路の意匠である。

コンクリート土間の園路となっており、目地が斜めにデザインされている。こういった斜めのデザインは西洋的に思われがちだが、日本でも古来から(石の)四半敷き、四半貼りとして、ひし形に石を敷いたり、貼ったりするなどして、禅宗系のお寺を中心によく見かけるものである。
ただし、こちらの法泉寺のようにひし形でなく、平行四辺形のものは初めて見て驚いた。ひし形だと少し緊張感があり過ぎるとも感じられる。どういう意図かは分からないが、このデザインだとその緊張感がだいぶ和らいで見える。ここに浄土系の柔和な考え方があらわれているように感じた。
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