スルースキル

先月読んだ「悩まずにはいられない人」に続いて、共感できる部分が本当に多い本に出会った。スルースキルという言葉は過去にも聞いたことはあったが、サブタイトルの「“あえて鈍感”になって人生をラクにする方法」に惹かれて手に取ってよかったと思う。

他人のちょっとした言動で自分の中にどんどん悪夢が広がっていく。それを抜け出すためには「相手を気持ち考えることで悪夢を作り出してしまうこと」に気が付く必要があるとのことである。

悪夢の中にいると周りがみんな「自分勝手なモンスター」に見えてしまう。そのために「自分は美しく生きたい!」と考え、「人の悪口は言わない」「自分の話はしない」「人のせいにしない」などと美しく謙虚に生きるために他人を優先したり、相手に嫌われたくないから下手に出ることがやめられない。

その結果、周囲のモンスターたちが益々嫌なことを押し付けきて、悪夢が広がり現実化するという悪循環に陥ってしまう。

そこで謙虚さを捨てて傍若無人に振る舞うと悪夢から覚めモンスターがいないことに気づくことができる。人の言動にはそれほど深い意味がないことがわかり、人の言動をスルーできるようになる。 

「鈍感」になることから始めるべきと書かれてある。色々なことが気になるのは自分の不利益になることを恐れている。つまりは貧乏性の感覚が身について離れないということになる。これを変えるにはお金持ちの基準で、気にする、しないの線引きをするとよい。「それって私が気にするだけの価値があるの?」と。

攻撃してくる人の根底には発作的な「嫉妬」がある。相手に嫉妬の発作を起こさせず、自分自身も嫉妬の発作を起こさせないでいるためには「考え方を自分中心にしなければならない」のだという。

自分中心の考え方=イヤな奴ではない。逆に他人を優先し、スルーしないで(できないで)笑顔で人に対応していることが本来の自分から見ると嘘つきでイヤな奴ということになる。

さらに不快なことをスルーできるようになると、案外まわりの人が助けてくれるという感覚が身につき、頼ることができるようになり、意外にも人に対する信頼感が増すことに繋がるということである。

この信頼感が増すということがアドラー心理学でいうところの「共同体感覚」であり、スルーとは「課題の分離」とも解釈できる。ベストセラー「嫌われる勇気」の土台となっているアドラー心理学に通じるところが多い様に感じた。

「嫌われる勇気」の中で私がしっかりと理解できずにどこかモヤッと残った部分がこの本の中で具体的、実践的に解説されていたことでかなりクリアになってきたように思う。

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