一輪のムクゲ

ムクゲといえば、夏に様々な色の数多くの花をつける姿を思い出すが、ここでは一輪だけが咲いていた。


薄いピンクの花の真ん中が赤に近いピンク色をしている。形は「ハチス」の別名を持つだけに蜂の巣に似ている。

たくさんの花があると、一輪だけを、まじまじと見ることはおそらくない。かつて千利休が、茶会に招いた客に朝顔を見せるのに敢えて一輪だけを残して他の花を摘みとった、という故事があるが、まさに焦点を絞るとはこういうことだと実感させられた。

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