サカキ

山の中を走る林道沿いに時折、畑を見ることがある。イノシシ避けの柵や網が設置してある。場所がら頻繁に手をかけることは難しいだろうから、栗などの果樹が植わっていることが多い。たまにブルーベリーやショウガなども見る。
その畑の林道との境にサカキが生えていた。九州には自生のものも存在するらしいが、今のところ出会ったことはない。縁がギザギザで小葉のヒサカキは時折見かける。花の時期の強い芳香(臭いといったほうが良いかもしれない)で否が応でも気付かされる。

ここには生け垣といえるほどの列植ではないが、なんとなく数本並んでいたので、どこかから移植されたものなのかもしれない。
サカキといえば神棚に供える木としての役割を想像する。由来とひてら神の聖域と人間界の境を示す「境木」からサカキの名が付いたと言われる。

ムラのない緑で、葉の縁も全縁(ぜんえん)と呼ばれる、凹凸のないタイプである。表面の波打ちなどもなく、神の木「榊󠄀」にふさわしい、正統で端正な出で立ちである。この木のように株立ちとなっているのも珍しく、良く見るサカキはまっすぐな単幹のものである。

個人的な好みで言えば、完璧過ぎて庭木、植木としての面白さに欠けるので、それほど好きではない。ただし、日陰や林床で育って、曲がった幹にわずかな葉をつけたサカキも見て見たい気がする。自ら行うにはバチがあたりがそうで気が引けてしまう…



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