「寂び半自然」と読んでみることにする

この写真は熊本市西区島崎の釣耕園(ちょうこうえん)のものであるが、かねてより印象深く記憶に残っていたイロハモミジだ。細い幹が震えるように小刻みに曲がりながら伸びている。さらに数十に登る株立ちが独特の景観を造っている。

株立ちの樹木の凛々しいものを「武者立ち」という表現をするが、これは老いた老いた武者か老僧が、亡霊か「分身の術」の如く、立ち並ぶ幽玄な雰囲気を醸している。
これは日陰で育ち、光を求めて細々とした株立ちに育ったことによるところも大きいがそれだけで成立するならば、このような光景に時折出くわすはずなのだが、見たことのない景となっている。

おそらく長年にわたる丁寧な剪定による影響も大きいと思う。自然と人の関わりが、程良く混ざってできた、半自然の景なのだろう。半自然に時間の経過が加わったものが、やはり最も好みである。これを「寂び半自然」と読んでみることにする。

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