整う 興福寺



長崎市にある興福寺。先日の崇福寺に続き、こちらも黄檗宗のお寺とのことであるが、この興福寺が、日本で最初の唐寺で、日本黄檗宗の発祥の地であるという。

訪れたのは正月3日だった。門松を思わせる正月飾りは独特なもので、左右一対ではなく、左側のみで、ヤナギに、ロウバイ、マキを組み合わせてあった。根元にはハボタンとオタフクナンテン、マツの芯が添えられてあり、青竹が二組横たえてある様に「締まり」を感じた。

山門をくぐり、2回直角に折れ曲がると本堂が見えた。両袖に大きなソテツを控える二層の建物となっている。本堂、山門ともに、全面に赤い色が押し出された崇福寺とはかなり印象が異なり、純粋な中国風ではなく、やや日本がかっているように見える。

ソテツもこれだけ立地になると、やはり「龍」や「大蛇(オロチ)」の様に見えてしまう。以前、アツバキミガヨランが「やまたのおろち」に見えたということを書いたが、こちらも全く引けを取らない。

打ち鳴らして時のを知らせる、木魚の原型と言われる、開ぱん(かいぱん)が吊られている。なぜ魚がモチーフとなったかについては、「目を閉じない魚のように、寝る間を惜しんで精進しなさい」という意味だと、京都の萬福寺で伺った。
座敷の手前のプランターに、シダ植物のタニワタリが屏風のように間仕切りに使われている様子が独特だった。タニワタリの手前にはキクのような花とセンリョウが活けてあり、さらによく見るとヤナギか何かの枝がまばらに加えてあった。
タケが多く使われていることも、中国風を感じさせる一因だった。それにしても隅々まで手が行き届いている様は圧巻で、こちらも身が引き締まる思いだった。サウナのみならず、これも(自分自身が)「整う」ということなのだろう。やはり訪れてよかった。

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