
長崎市にある大浦天主堂。日本最古の教会建築で、世界文化遺産にも登録されている国宝である。幼少の頃、親に連れられ、初めて訪れた際にそのシルエットに「格好良さ」を感じたことを覚えている。天を指す尖った塔を軸に、左右対称に翼を広げた姿は、飛行機に似ていて惹かれる所が大きい。

大浦天主堂はゴシック様式の建築に分類されるとのことだが、その特徴として尖頭(せんとう)アーチと呼ばれる。先の尖った2本の弧で天井などが構成されていることが大きな特徴である。堂内は撮影禁止となっているが、内部の天井もこのアーチで高く伸びやかな印象を受ける。そのアーチが連続した中心には「十字架上のキリスト」を描いたステンドグラスがあり、日の光を取り入れてその光自体はそれほど強い光ではないが、色ガラスで明確に分けられているため、コントラストが強くハッキリとした鮮やかな色彩で、神々しい姿を現していたように記憶している。

細部も凝った意匠て仕上げられている。床のモザイクタイルは5センチ角くらいの淡い桜色のタイルに、同じサイズの若草色がクロスした独特のパターンとなっている。よく見ると桜色のものはダイヤモンド型の変わった形状をしている。2色は強めのコントラストだが、俯瞰してみるとまとまりが良く、主張せず自然である。
四半敷きで仕上げられた石のブルーとグレーの色ムラが良い風合いである。これも諫早石のように長崎県内から産出されたものなのだろうか。そして、大浦天主堂の外観全体を覆う、白い漆喰(しっくい)とアーチや窓枠などの木部の青みがかる鼠色が、絶妙な色合いとなっているように思う。この色も当初からの変わらない意匠なのだろうかと気になった。
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