神水苑 和ベースの洋が最も贅沢

熊本市中央区神水(くわみず)本町にある神水苑(しんすいえん)。現在はマリエール神水苑として結婚式場となっており、広大な日本庭園の中にクラシックな宮殿を思わせる建物が建っている。

この神水は江津湖のほとりに位置し、豊富な美しい湧水にその名は由来している。この神水苑は1700年頃に細川刑部(ぎょうぶ)家の別荘として、作庭の名手として名高い、大名茶人小堀遠州の流れ組む作庭師の手によって造られた池泉回遊式庭園である。

写真左手の大きな灯篭は六代宇土藩主 細川興文が不知火にあった茶室「蕉夢庵」から移したと伝えられる由緒あるもの。広大な芝生が広がり、外周は木々に隔てられている。

水辺に建築物は古今東西を問わず、惹かれるところが大きい。
訪れたのは7月、薄紫のキキョウが咲いていた。写真中央奥に芭蕉(バショウ)が見えるが、この芭蕉林で文人 高浜虚子が『縦横にみづの流れや芭蕉林』と詠んだと言われている。

砂岩系の石で出来た門柱。元はベージュ系の色だったと想像する。経年変化で黒ずんでおり、風格がある。

結婚式場というだけあって、大理石をふんだんに使った豪華な設えとなっている。
ちょっとした通路も抜かり無い仕上がり。アーチは半円形ということで、ロマネスク様式をベースとしているが、シャンデリアはゴシックを感じさせる。

結婚式以外でも利用ができるレストラン「ル・キャトル」の夜景。
ここは日本庭園の中に建てられた洋館という構成であるが、「和」の土台に載った、「洋」のスタイルが最も豪華で贅沢な印象を受ける。床の間がある和室の畳の上に絨毯を敷き、テーブル、イスを設えた料亭のような明治・大正スタイルが、この令和の世でも最上に感じられる方は多いはずだと思う。

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