武蔵塚公園

熊本市内から東へ向かう。阿蘇から流れ出て、有明海へと流れる、白川(しらかわ)に沿う河岸段丘が大きく際立ち始める辺りに、武蔵塚公園がある。「武蔵」といえば、言わずとしれた、剣聖 宮本武蔵のことである。死後も藩主を見守りたいという遺言から、参勤交代も通る、大津街道沿いのこの場所に墓が建てられた。
大きな通りに面した北側の入り口。門こそ無いが、塀で囲われ武張った堅牢な印象を受ける。床面は鉄平石のような石の乱張りで大胆に仕上げられている。この隙の無さは、武蔵に倣ったものなのだろうか、と思うほど品位のある構えとなっている。
豊かな緑も魅力である。樹木は無理に切られているようなものはなく、自然な姿に整えられている。
現在は干上がっているが、巧みな石組みに囲われた池もある。奥には過去に紹介した茶室「清靖亭(せいじょうてい)」がある。
宮本武蔵の立像。力は入っていないが、隙が無いように見える構えをしている。
武蔵の剣法である「二天一流(にてんいちりゅう)」の五方の形。白い磁器タイルに染め付けられた文字は鮮やかである。
そして、武蔵の剣術の奥義を記した「五輪書(ごりんのしょ)」の要約が、章ごとに示してある。
公園内の南側は大きな斜面となっている。池を源として、大きく蛇行した浅い水路が造られている。粗く削られ角張った岩に、突き刺さったようなマユミが植わる。静かなれどもどこかに「武」の香りが漂う。

コメント