
長崎県雲仙市の神代小路(こうじろくうじ)。かつての武家屋敷群である。石垣や生垣で区画された街並みは整然とした佇まいに、緑が溢れ、大変美しい景観となっている。近年少なくなってきた生垣もやはり、良いものだと改めて感じさせられる。

その一角の生垣は月桂樹(げっけいじゅ・ローリエ)だった。枝葉が密になりやすい性質は確かに生垣向きといえるが、月桂樹の生垣を見たのは初めてだった。

日当たりが良いせいか、葉の色は明るい。たいていの月桂樹に見られる「スス病」の黒ずみもほとんどない。

その月桂樹の生垣も途中から、明確な境が分からないまま樹種が切り替わっている。樹種と書いたもののツタではあるが、フユヅタ、テイカカズラ、オオイタビカズラなどが混ざっている。根元は石垣を、上部は別の木を飲み込んで、この形を成しているのかもしれないが、厚みがありすぎて、土台を見て取ることができない。

そばには、古民家を宿にリノベーションした建物があった。細く澄んだ流れと、土間の縁にあしらわれた菊の花のような断面の炭が非常に心地よい。

神代小路の名物、ヒカンザクラ(緋寒桜)も先初めており、春はもうすぐそこまで来ている。
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