鯉魚石


ヤマメを釣りに出かける渓流でも、本流域ではまれに鯉に出くわすことがある。鯉の体が浸るか浸らないか位のごく浅い瀬にジッとしていることがあって、知らずに近づいた私の足元で60センチほどの巨体が動いて、大声を出し転びそうになったことが2回ほどある。

鯉といえば流れの緩い、温く、濁った水の方が好みなのだろうが、流れが早く、冷たく、澄んだ水でもそれなりにやっていけるのだろう。ヤマメなどのサケ科は適応範囲が狭く、特に高水温には滅法弱く生息域は限られる。コイ科の繁栄は適応範囲の広さも理由の一つだろう。

庭園の滝の石組み(滝組)に龍門瀑(りゅうもんばく)というものがある。これは「鯉が滝を登って龍になる」という中国の故事「登龍(竜)門(とりゅうもん)」にちなんだもので、龍門瀑には鯉魚石(りぎょせきと呼ばれる、滝を登る鯉に見立てた石が据えられる。

この写真は渓流のもので滝でもないが、中央の石が鯉魚石のように見えた。本来の鯉魚石は縦に細長い形を「登る鯉」に見立てたもので、これはちょうど幅が広すぎるのだが…

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